名馬 · 東漢末期

(ぜつえい)

絶影

名馬東漢末期

解説

曹操の愛馬の一つ。

神速の脚力を持ち、その速さゆえに「影すら絶つ」という意味で名付けられた。

曹操が最も信頼した名馬の一つであり、危機的状況で何度も曹操の命を救ったという。

\n\n【乱世を駆ける黒い疾風】\n絶影は漆黒の毛並みを持ち、その走りは風のように、電光のように速かった。

曹操が諸侯と争う激動の時代、絶影は常に曹操の側にあった。

敵陣を視察する際も、危険な追手から逃れる際も、絶影の脚力は曹操を幾度も窮地から救った。

\n\n【淯水の戦い——愛馬との訣別】\n建安二年(197年)、曹操張繍を降したが、張繍は突然反乱を起こした。

淯水の戦いで曹操軍は大混乱に陥り、曹操自身も危機的な状況に追い込まれた。

追手が迫る中、絶影は主君を背に驚異的な速さで駆け抜けた。

しかし乱戦の中、流矢が絶影の側腹に命中した。

絶影は力尽き、ゆっくりと膝を折った。

\n\n曹操は鞍から降り、倒れた愛馬の首を撫でた。

「絶影よ、汝がなければ、吾は今日ここで死ぬところであった」と嘆いたという。

絶影は最後に曹操を見上げて静かに息を引き取り、曹操は涙を流しながら歩いて脱出したという。

絶影の死後、曹操は長くその名を口にし、後に爪黄飛電を愛馬としたが、絶影ほどの信頼を置いた馬はいなかったと伝わる。